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東日本大震災被災者支援ネットワークちばボランティアレポート2

被災地研修報告
生活クラブ 松戸センター
 辻 圭次郎
 

日時

6月14~17日

 

訪問場所

公益財団法人共生地域創造財団

 

訪問目的 

被災地における支援活動目的とする。

 

活動内容

6/14 財団内における倉庫整理
15 丸子農場におけるイチゴの苗付け
16 千葉農場おける、菊を支える支柱建て、加工用トマトの定植
17 保管庫における整理
 

活動内容報告

1日目は、仙台にある公益財団法人共生地域創造団の事務所の倉庫内の整理の手伝いを行った。

財団の事務所はフードバンクと共有していることもあり、フードバンクにおける企業からの寄付された飲料が私たちの到着と同時に届いた。多くの飲料をフードバンクの方、財団の方々、近所に住むボランティアの方と下した。飲料ということで非常に重く、1000ケース程の荷下ろしを行った。倉庫内にはこのように届いた食品、飲料が保管されており、被災地等の必要としている人が取りに来る。フードバンクの保管の手伝いを行った後に、財団で保管している衣類などの整理を行った。
作業終了後、財団の方が仙台市沿岸部の津波による被害を受けた所へ車で連れて行ってくれた。「高速道路が堤防の働きをしたんだ。」その言葉通り、高速道路から海側には家が殆どない。曇り空も乗じて妙な寒気も感じられる。「ここは新興住宅地だったんだ。」その付近には土台だけが取り残され、1階の壁がまるでない住居が残っていた。少しずつではあるが除塩作業も行われ、いくつかの田んぼが稲を揺らしている。ゆっくりではあるが復興しているのだという実感と、まだまだ復興には遠いという実感を抱いた。
 
2日目は、亘理町で農家を営んでいる丸子さんの所でイチゴの苗付けの作業。イチゴはランナーを伸ばし殖えていくため、ランナーから根が出そうな所に、土を入れたポットを置き固定する。
休憩の合間に丸子さんから話を聞いた。イチゴはビニールハウス内で作られており、当たり前のようにあるビニールハウスだが、震災の時には津波で流されてしまった。海から大分離れているように思えるが床下浸水もし、柱を何本か津波によって流されてしまった。丸子さんの住居はビニールハウスの横にあるのだが黒い線が一直線にある。「あの線は津波のゴミによって付いた、実際は一番高い水位はその線の20,30cm上だよ」およそ150cm近くの高さである。
 

3日目は、亘理町の山側で農家を営んでいる千葉さんの所で午前に菊の支柱建ての作業、午後に加工用トマトの定植作業を行った。トマトの定植作業は5月にも行われ、先に植えられていた加工用トマトは千葉さんも驚くほど成長していた。定植作業はビニールで覆われた土に穴を開ける人、苗を穴に入れる人、苗を土に固定する人がおり、流れ作業で行われた。昨年も加工用トマトを栽培した経験から、畝の幅を広めに取っていた。これは加工用トマトには支柱を立てないため、横に這うからである。

千葉さんからも休憩中に貴重な話を聞いた。亘理町では瓦礫処理が後2カ月程度で終わる目途がついているそうだ。千葉さんは避難所にいる人達から「瓦礫と言ってもあれは私たちの財産だったもの」と聞き、教えてくれた。改めて、震災、津波の怖さを思い知らされた。
 

最終日は、財団の倉庫の整理を行った。事務所の倉庫とは違い、多くの支援物資があった。昨年使用した布団の廃棄、季節による衣類の整理、大人用と子供用のオムツの分別等を主に行った。

沢山の支援物資であったが最も多かった時には他にも2つほど倉庫を借りていたそうだ。しかしながら、支援物資といっても難しく、衣替えの際に不要になったボロボロの衣類のようなものも多く混ざっていたと口にしていた。また今回の経験から支援物資を送る時に季節ごとに分けた方が良いと指摘していた。オールシーズンのものをいっぺんに送ると仕分けの作業が生じるからである。また、保管するスペースに限りがあるため、必要な時に必要なものを送れるようなシステムがあればと思った。
 

公益財団法人共生地域創造財団という名の通り、この財団では必要なところにしかボランティアを派遣しない。多くの農業従事者がボランティアが来ればと思う中で、こうしたことを行う背景には復興を強く思っているからである。過剰な支援は共生では無く依存になってしまうからであろう。一人一人が自分の力で生きていくことこそが真の復興である。ボランティアはいつまでも続くわけではない。

宮城県亘理町にイチゴ栽培のために19ha近くの面積にビニールハウスが何棟も建設されていた。まだまだ復興は遠いが確実に近づいている。
また、私は再び現地に行き復興の力に少しでもなりたいと強く感じた。


 

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