遺伝子組み換え(GM)連続講座第1弾「健康への影響があるってホント?」
11月10日、茜浜ホール(習志野市)にて、遺伝子組み換え(GM)連続講座第1弾「健康への影響があるってホント?」を開催しました。
冒頭に環境委員長の船水香さんが、生活クラブのGMに関する取り組みについて説明しました。
生活クラブは1997年に「遺伝子組み換え技術を使った作物や食品は取り扱わないことを基本にする」「やむを得ず使用する場合は、情報を公開して取り組む」と決定。微量原料も含めてすべてGM対策済みの消費材は1,305品目(対象品目の85.7%対策済み)。今の日本で普通に暮らしていると、ほぼ毎日GM由来のものを何かしら食べているのが現状で、生活クラブに加入して消費材を選ぶことができる私たちは、とても恵まれています。「GM作物を作らない」と宣言する生産者を応援する「GMOフリーゾーンサポーター」の登録も呼びかけています。未登録の方は、ぜひ登録を!(詳細は組織部043-278-7172へ)
次に、環境委員の東條絵美さんよりGM自生ナタネ調査報告をしました。GMナタネが千葉港から油脂会社へ運ばれる途中で種がこぼれ落ち、自生してしまうケースが後を絶ちません。今年も単協や各ブロックで3~4月に抜き取り調査を行いました。組合員が行う簡易検査で陽性(=GMナタネ)が今年も見つかりました。
講演の講師はフリージャーナリストの天笠啓祐さん。「GMO、いま何がおきているか?右肩上がりで伸びていたGM作物の作付面積が行き詰まり始めていること、GM種子は農薬を減らせると謳っていたはずなのに逆に増えている矛盾など、世界ではもはやGMOが安心だとは思えなくなってきています。GMによる健康被害も拡大しています。それでもGM種子の開発はすすみ種類は増え続け、GM技術をもつ巨大な多国籍企業によって種子独占による食料支配がすすんでいます。日本では今年4月に主要農作物種子法が廃止されました。この動きが意味することを、しっかりと考えていく必要があります」。また、急速に開発がすすむ遺伝子操作技術であるゲノム編集技術について「ゲノム編集とは、目的とした遺伝子の働きを壊す技術。日本でも今年からゲノム編集稲の試験栽培が始まっています。こちらもGMO同様、安全性に疑問が残ります」。生活クラブの消費材を選ぶことは、わが家の食卓からGM食品を避けられるだけでなく、GMは要らないという意思表示にもなります。「私たちは1日3回世の中を変えるチャンスがある!」という天笠さんの締め括りの言葉が強く心に残りました。
参加者からは「アメリカ・ヨーロッパの現状と多国籍企業の動きがわかった」「ユーモアがありわかりやすかった」「もっと聴きたい・知りたい」という感想が寄せられました。これからもGMに関するアンテナをしっかり張り、安全で安心な食べ物がほしいという声をあげ続けていきましょう。
環境委員 畔上久美
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